☆今日は長期優良住宅の続きですな。
何かと優遇制度のある長期優良住宅。
ですが、ハウスメーカーが全押ししているところから、
ちょこっと調べると、
■ハウスメーカーと建材メーカーが売れるための施策
であると、ワタシは認識しています。
その言い分は、壁内の構造。
「中空層を設けること」が、
寿命の長い、優良な住宅であることを認定するための基準になっていますが、
断熱性能や、結露がどの場所で起こるか?ということを
ちょっと考えれば、
●なんかおかしい
と気づくはずです。
そして、その中空層は通気のためなので、
絶えず冷たい空気が流れ込んでいるにも関わらず、
■ダウンのように空気層で断熱します
と平然とウソを教えるハウスメーカーの営業マンにも
辟易します。
となると、どんな構造が良いのか?
☆まずは断熱性能。
ワタシが参考にしたのは、
ホントに寒いヨーロッパの仕様です。
まずヨーロッパの家の壁は、
●分厚い
一般的に日本のハウスメーカーの壁圧は25cmぐらいなんですが、
ヨーロッパのそれは、最低35cm、分厚いところでは50cm近くのものもあります。
しかも、その中身はと言うと、
●ぎっしりと詰まっている
んです。なんかが。
その何か?は次にお話するとして、
長期優良住宅仕様のように、中空層なんて設けるわけが無いんですよ。
だって理屈で考えれば、
●寒い層 → 壁 → 暖かい層
で、壁が分厚いほど、断熱するでしょ。
ダウンジャケットもユニクロのやつよりも、
モンクレーのぎっしりと詰まったダウンの方が断然暖かいわけです。
ですが、
●寒い層 → 壁 →中空(寒い層) → 壁 → 暖かい層
なんてしたら、ただでさえヨーロッパに比べて薄い壁圧が、
もっと薄くなるじゃないですか。
同じ素材を使っているなら、
性能も下がるはずです。
こんなシンプルなことから、ワタシは、
●建てるならぎっしりと詰まった壁がイイなあ
と思うようになりました。
もうこの時点で、長期優良住宅仕様に則ってません(笑)
というか、やっぱり、日本なんかよりも断然寒いヨーロッパで、
採用されていない構造というのは、
どう考えても断熱性能が高いとは思えないし、
日本の建材が海外で売れていないことを鑑みれば、
やっぱり、長期優良住宅仕様というのは、
ガラパゴスな仕様であって、日本(の大手)企業に肩入れした
ものなんだろうな、と邪推できるわけです。
☆それと家のテクノロジーではもう一つ。
これは長期優良住宅仕様には規定されているわけでは無いのですが、
●断熱材の素材
も重要であると思います。
日本のハウスメーカーであれば、
基本的に、
●グラスウール もしくは ロックウール
を使っています。
これらは結局はガラス、だったり鉱物なので、
燃えにくい難燃材としての役割もあります。
ですがね。ガラスと鉱物ですよ。
吸水性ゼロじゃないですか。
そんなものを壁内に入れて、結露とか大丈夫かなあと思うわけです。
しかも、実物を見て頂ければ分かるのですが、
■パフパフのスカスカ
なんですよ。素材自体が。
うむ、ホントにこれで断熱できるのだろうか?
と心配になってくるんです。
そこで、ちょこっと調べると、
結局またヨーロッパの家にヒントがあります。
別に欧米好きなわけじゃないんですよ。
でもホントに寒い地域で、やっている事例を探すと、
ヨーロッパになるんだって。
ヨーロッパでよく使われる素材は、
●セルロースファイバー
です。
セルロースって、結局は紙の原料、木の繊維です。
これは元の素材考えればわかりますが、
もちろん吸水性があります。
そしてね、コレみて貰えればと思うんですが、
ぎゅうぎゅうに詰めるんですよね。
うーん、これなら確かに断熱してくれそう。
見た目はまさに、ユニクロとモンクレーの違いぐらいありますね。
ただ、もともと木なので燃えやすい点は難点。
たしかにここの耐火性自体はセルロースファイバーの弱点ではあります。
☆そして、ワタシがセルロースファイバー推しなのが、
もう一つの理由の吸水性。
えっと、日本のハウスメーカーの構造であれば、
外壁がサイディング、内装がビールクロスなので、
基本的に吸水性が低い前提です。
なので、ガラスウールやロックウールなどの、
同様に吸水性が低くても問題がないかもしれません。
ですが、例えば、
●外壁を漆喰、内装も漆喰や紙クロス
だったらどうでしょう。
せっかく吸湿性能高める素材を使っても、
壁内にある断熱材が吸湿性能ナシなら、あんまり意味がない・・・
となります。
それであれば、せっかくの外壁や内装の吸湿性をじゃましない、
吸湿性を持った断熱材を使ったほうがイイと思うんですが。
それが今はセルロースファイバーという選択肢になります。
また、吸湿できることで室内の「湿度」が調整できるんですが、
これが
●暖かさの源泉
にもなります。
想像して頂きたいんですが、
カラッカラに乾いた部屋と、
適度な湿度が保たれている部屋では、
同じ温度でも体感温度が全然違います。
湿度があるほうが冬は暖かいと感じるんです。
そのメリットも考えると、吸湿性のある断熱材というのは、
選ぶべき素材だとワタシは考えます。
☆おまけに言っておくと、
吸湿性=湿度調整と考えると夏もメリットありです。
徒然草にも書いてある通り、
●日本の夏はツライ
んですよ、高温多湿で。
特に湿度。今のハウスメーカーのような湿度調整なしの素材で作っている家は、
ホントにエネルギーを掛けないと快適な空間を作れません。
が、セルロースファイバーのような湿度調整ができる素材は、
ある程度室内の湿気を吸収してくれるらしく、
快適に過ごせるのにも一定の効果があるんだとか。
こればっかりはワタシも体験してみないとわかりませんので、
来年の夏が楽しみです。
☆長期優良住宅仕様に端を発した、
壁内の構造について、ワタシ推しのものをお話させて頂きました。
人の価値観はそれぞれだと思いますし、
ハウスメーカーのブランドが好き!も一つの価値観で良いと思います。
ですが、どう考えても、中学レベルの理科で分かる、
■ロジカルでは無い部分
があるんですね。ハウスメーカーの説明と長期優良住宅仕様には。
そこにもやもやを抱えたまま、家を建てることを決めるわけにはいかなかったので、
ちょっと独自でも勉強してみました。
これから家を建てる皆さんも、
断熱材や、湿度調整というキーワードは、
ジブンが住むことを想像して、一度考えてみたほうがイイと思います。
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